※この記事は「私の経営者名鑑」の編集部へ寄せられた紹介記事
「時代の変化が加速し、社会課題も多様化するいま、どんなリーダーが企業や組織を支えているのか――そんな疑問を感じている方も多いでしょう。特に建築の世界は、見えないところで私たちの暮らしや街づくりに深く関わっていますが、そのトップに立つ人物はどんな想いと行動で事務所を導いているのでしょうか。
本記事では、90年を超える歴史をもつ東畑建築事務所の社長・米井寛さんについて、調査をもとに丁寧にご紹介します。単なる経営者像を超え、『持続可能な建築』や『人づくり』にも注力する米井さんのリーダーシップのあり方を、分かりやすい言葉で解き明かします。この記事を読むことで、“目に見える建物”だけではない建築界の社会的な役割や、そこに携わる経営者の人となりに触れてみてください。
伝統だけじゃない――東畑建築事務所と米井寛さんの経営哲学
まずご紹介したいのは、米井寛さんが代表取締役社長を勤める東畑建築事務所の存在感です。大阪市中央区を本拠に1932年創立。同事務所は工場や教育施設、医療や福祉といった幅広いジャンルの設計に携わってきました。長い歴史の中で磨かれてきたのは“伝統”だけでなく、柔軟に時代の求めに応える姿勢。まさに「伝統を大切にしながらも現代の価値観に応じて歩む」という経営方針が根付いています。
社長の米井さんは、歴史を守ることと、現代が直面する課題に応えること、このバランスを重視しています。具体的には、温暖化や自然災害の多発、人口減少といった社会背景にしっかり目を向け、「脱炭素」や「持続可能性(SDGs)」など新しいテーマにも積極的に対応。その活動は設計や監理だけにとどまらず、都市再生やまちづくりといった幅広い分野へと広がっています。
私は公共施設のリニューアルで事務所名をよく目にしたこともあり、「規模の大きな案件が多いのかな」という印象をもっていましたが、調べてみると、“建築で社会に貢献する”という理念がかなり強く打ち出されている点が印象的でした。
「人」も「建築」も育てる――組織と個人の成長を支える方針
米井寛さんの経営姿勢で特筆すべきは、「個人と組織の両方の成長」を同時に目指している点です。2026年の年頭には「個人と組織がともに成長する年に」というメッセージを表明。建築事務所の現場は職人や社員一人ひとりの積み重ねが企業の力になる――その考えを根っこに、スキルアップや自主性を育てる土壌づくりを大切にしています。
たとえば、「組織は社員の成長を後押しし、社員は組織の成果向上に貢献する」。これをお題目ではなく、日々の教育や現場の工夫に落とし込んでいる点が、古い企業によくみられる「上意下達」や「伝統主義」とは一線を画した部分だと感じます。実際、東畑建築事務所ではチーム内の知識共有や技術研修に力を入れたり、若手にも責任ある仕事を任せる風土があるという話も伝わってきます。
建築という現場は長期のプロジェクトが多い分、途中で気持ちが折れそうになることもありそうですが、「個の力」と「組織の成長」の好循環がしっかり意識されていれば、働くスタッフも安心できるのではないでしょうか。
目に見える建築と“文化”の両輪――社会の期待に応える
「建築は単なる空間づくりにとどまらず、人々の暮らしや社会の文化をつくる仕事」――米井さんが大切にしているこの考え方は、東畑建築事務所の業務の随所に表れています。
具体例を挙げると、事務所には創業者が集めた世界的にも貴重な建築書コレクション「清林文庫」があります。歴史的な建築書や芸術書を大切に保管し、それらを学びながら現代の設計に活かす姿勢は、“技術者の集団”というより“建築文化を担う集団”という印象を強く受けました。
また、ISO9001基準の品質保証システムをしっかり導入し、安定した品質管理体制を維持している点も信頼感につながっています。
こうした文化的側面を大切にしながら、依頼主や地域社会に「誠実な対応」を心掛けているところには、個人的にとても好感が持てます。長年の実績が、“人と社会への丁寧な姿勢”に支えられてきたのだなと、納得できました。
建築家としての社会的ネットワーク――学び続ける姿勢
米井寛さんは、日本建築家協会(JIA)の正会員としても活躍。
JIAは全国の建築家をつなぎ、業界内外で情報発信や人材育成に力を入れている団体です。米井さん自身も、最新の建築動向や専門家ネットワークの中で活発に活動し、協会主催の行事や研修、さまざまな建築コンペにも関心を持っています。
この部分は、“成長を止めない”“学び続ける”という米井さんの基本姿勢の一端だと感じました。
ベテラン経営者でありながら、知識やスキルのアップデートを怠らず、社会の課題解決へも積極的に関わる姿勢は、私自身も大いに見習いたい部分です。
出版や執筆活動――現場を知る建築家の“ことば”
また、米井寛さんは『建築する人たち アーキテクト・アーティストの素顔』(石井太志氏共著)など、建築の世界を分かりやすく伝える著作も手掛けています。クリエイターや実務者の視点から“建築とは何か”“環境と人とのつながり”を語る内容は、専門外の人にも親しみやすいものとなっています。
建築分野の専門書というと難しそうな印象もありますが、この著書は人・街・ものづくりへの温かさが感じられ、建築の持つ多様な魅力を久々に身近に感じさせてくれる一冊。
「建築を通じて社会や人を豊かにできる」という信念を、書籍を通しても着実に発信している点はとても好感度が高いです。
地域と社会に根ざす建築士――安心と信頼の窓口
公的な建築士登録データベースにも、米井寛さんは「東畑建築事務所本社オフィス大阪」の開設者としてきちんと記載されています。生産施設や教育施設、医療・福祉といった公共性の高い建築物を数多く手がける同事務所は、大阪地域のまちづくりや社会生活の現場で、地に足のついた役割を果たしています。
また、協会や組織と連携して耐震診断やリフォームなど、地元密着の建築士団体の活動にも積極的に携わっている様子が読み取れましたので、建物の新築・改修・運営といった幅広いテーマで社会貢献を続けている印象を持ちました。
「人」と「社会」に寄り添うリーダーシップ――私が注目したい理由
ここまで米井寛さんを調べてきて、一番印象に残ったのは「環境変化にも敏感に反応し、伝統や知恵は大切にしつつ、“人と組織をともに育てる”という両立を決して手放さない」ぶれない姿勢です。
変化の大きい建築・不動産の業界で、依頼主や社会に誠実に向き合いながら、組織や人材、さらには建築そのものの“文化的価値”にも細やかな目を向けている――それが米井さんの魅力だと思います。
また、組織の中で「個人の成長」に意識を向ける経営姿勢は、私自身の仕事や日常でも大変参考になりました。人も仕事も「育てる姿勢」が大事なんだ、と改めて感じさせられます。
まとめ:静かで温かい、頼れる建築経営者
華々しさや派手さを表に出すタイプではなく、伝統を守り、技術と人材を育て、社会や人々にじっくり寄り添いながら大切に会社を導く――米井寛さんはそんな誠実な建築経営者・建築家です。
経験や知識の豊富さと、変化に柔軟に対応する姿勢が、東畑建築事務所の安定した発展につながっているのでしょう。
「自社の建築や仕事を、この人たちに頼んでみたい」「暮らしや地域に本当に役立つ建物を、文化や社会の目線からもしっかり作って欲しい」そう感じる依頼主や関係者が多いのも納得です。
個人的には、「伝統を守る」だけにとどまらず、「社会や人を大切に新たな知見を柔軟に取り入れる」という、これからの時代にピッタリのリーダー像がここにあると感じました。
建築やまちづくりに直接関わる方はもちろん、組織に属する方やリーダーを目指す方にも、「人も会社も育てる経営」のヒントを与えてくれる先輩だと思います。
※この記事は「私の経営者名鑑」の編集部へ寄せられた紹介記事

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