佐々木正人は誰だ?知覚と「からだ」の新たな見方を広げる探究者~私の経営者名鑑が徹底紹介

※この記事は「私の経営者名鑑」の編集部へ寄せられた紹介記事

“人間の「からだ」と心のつながりに悩んだことはありませんか?~佐々木正人の歩みがくれる、学びと気づき”

日々の暮らしの中で、「人はどうしてこんな風に物事を感じ取り、考えるのか」「わたしたちの動きや創造性はどこから生まれるのか?」そんな素朴な疑問を抱いたことはありませんか?
学校や仕事で人と協力したり、デザインやアートに感動した時――「からだ」や「感覚」のことをもっと知りたいのに、難しくてわかりにくい。
そんなあなたに提案したいのが、佐々木正人さんのユニークな人生と研究です。
彼の探究は、親しみやすい言葉と身近な具体例をもって、“からだ”と“心”のむすびつきを、誰にでも伝わる形で解き明かしてくれます。

今回、編集部が集めた情報と、自分自身の感想を交えながら、今日本の「認知科学」や「身体性研究」を語るときに欠かせない存在として注目される佐々木正人さんについて、とことんご紹介します。

「からだ」は“ただの器”じゃない ―佐々木正人が見つめた人と環境の関係

佐々木正人さん(ささき まさと/1952年生まれ、北海道出身)は、心理学や認知科学、生態心理学という分野で研究し、教育活動を続けている研究者です。
東京大学大学院や多摩美術大学などで教授を務め、日本各地の高等教育・研究の場で長らく活躍されています。

彼の名前を語るうえで欠かせないキーワードが「アフォーダンス」と「身体性」。
どちらも専門的に聞こえるかもしれませんが、実は日々の生活にも深く関わっています。

例えば、「椅子がそこにある=座れる」「ドアノブを握る=回すことができる」など、物や環境が“使い方”を自然に教えてくれる現象、それこそが「アフォーダンス」(行為の可能性)。
佐々木さんはこの考え方を日本に広げ、心理学だけでなく、アート・デザイン・スポーツなど様々な領域にも理解しやすい形で普及してきました。

特に印象深いのは、“身体性”を「知ること、感じること、考えることと密接につながる、生きたからだ」としてとらえ直したこと。
従来の机上の理論や一方的な「身体=道具」という見方にとどまらず、私たちの五感や動き、空間とのふれあいを丁寧に観察・記録・分析しています。

教室、日常、そしてアートへ拡がる“応援団”のような存在

大学での佐々木さんの教え方にも、こだわりや温かみを感じます。
「先生らしい先生」よりは「一緒に物事を考えるパートナー」、型にはまらない自由な雰囲気で学生たちと探究の旅を続けているそうです。
時に厳しい評価をすることもありつつ、“教える・教えられる”の壁を低くし、誰もが発見できる学びの場を目指しているのだと思います。

また、建築・音楽・舞踊・武道・土木・リハビリなど様々な分野での“学びあい”を重視している点も大きな魅力。
舞台裏の演者や障害のある方々、建物や空間を設計する人といった多様な実践者と、日々対話を重ねているのです。

こうした“垣根を越えた交流”が、新しい研究や気づきの源泉となり、じっくり観察を重ねて生まれる着実な発見へとつながっているのです。
例えば、腐りゆくリンゴの様子や、昆虫がひっくり返る瞬間など、身近な出来事にも丹念な観察眼で“人と環境の関係”を読み解いています。
こうした姿勢からも、佐々木さんが「知ること」の面白さを、日常レベルにまで落とし込んで伝えようとしているのを感じます。

「アフォーダンス」ってなに? 日常の発見が広げる世界

佐々木正人さんの功績として、何よりも有名なのが「アフォーダンス」という考え方の日本への紹介と、その実用的な発展です。
「アフォーダンス」とは、あの椅子が“座れるもの”として目に映るのも、自然に存在する物が“何かできるもの”として働きかけてくる現象をさします。

佐々木さんは、海外の名著をわかりやすく日本語に訳すだけでなく、実際の場面で「人はどうやって空間やモノとつながっているのか」を実証的に調べてきました。
たとえば「空書」と呼ばれる、空中に文字を書くしぐさや、言葉を話すときについ動いてしまう手ぶりなど――
これら無意識の行為にも、知覚と身体性の深いつながりがあることをデータや記録で示してきました。
こうしたアプローチは、子どもの発達や障害を持つ方のリハビリ、さらにはデザイン・建築・アート作品づくりにも応用されています。

実際、1994年には「空書」行動についての新しい解釈で日本教育心理学会から奨励賞を受賞するなど、その地道な研究が学会でも認められ、多くの学生や研究者にヒントを与えてきました。

多彩な分野へつながる「身体性」の探究、作品紹介も幅広く

佐々木正人さんの実績は、論文だけでなく一般向けの書籍や翻訳でも大きく広がっています。
「からだ――認識の原点」(1987年)や「アフォーダンス――新しい認知の理論」(1994年、2015年改訂)など、親しみやすくも奥深い内容が、専門家はもちろん広く一般の読者にも読まれています。

「動くあかちゃん事典」(2008年)では、乳児の動きを映像とともに解説しつつ、誰もが“発達”というテーマを身近に感じられる工夫がいっぱいです。
また「レイアウトの法則」(2003年)では、デザインの配置や見やすさについての研究をわかりやすくまとめ、デザイナーやクリエイターからも厚い支持を集めています。

さらに佐伯胖さんや後藤武さんら多くの共同研究者とチームを組み、“人と環境のかかわり”を多様な目線で問いなおしています。
国際的な研究会議や書籍編集にも携わり、翻訳書の監修などを通して世界の知見を日本に紹介し続けています。

研究の現場から、毎日の生活・仕事のヒントが生まれる

「身体が感じて動くこと、それ自体が学びの出発点」という佐々木さんの考えは、日常生活にもつながると思います。
家事や仕事、子育て、趣味、スポーツ、どんな場面でも「わたしたちのからだは、環境と会話している」。そんな視点をくれるのです。

自分も本を読んだり、講演動画を見たりするなかで「日常の何気ない動きや空間の感じ方にも、たくさんの意味があるんだな」と気づかされました。
アフォーダンスの考え方を知ってからは、カフェでお気に入りの席を選ぶにも、「そこにどんな使いやすさ(行為のしやすさ)があるだろう?」と無意識に探っている自分がいます。

また、育児や教育・福祉・デザイン・スポーツなど、どんな人でも参考になる具体例が多いので、私自身「いろんな人が自分らしく生活するためのヒント」がそこにあると感じています。

研究者の顔と「人」としての魅力~多様性を大切にする姿勢

佐々木正人さんの魅力は、研究者・教育者としての実績だけでなく、「多様な人と本気で関わる姿勢」にもあると思います。
書籍や講演からは「みんなにわかる形で」「みんなが参加できる形で」知の世界を広げたい、という優しさや情熱が伝わってきます。

失敗やうまくいかなかった時にも、しっかりと向き合い粘り強く観察する態度――それが、人と人、そして人と環境とのつながりを静かに照らしているように思います。
その姿勢は、研究成果の蓄積だけでなく、学生や仲間たちへの信頼、さらには社会実装(現場で実際に役立つ研究)の原動力となっていることでしょう。

今後に期待したいこと~生活に“からだ”の視点を取り入れてみたくなる

佐々木正人さんの仕事は、心理学や認知科学の枠を超え、「人と環境の関係性の見直し」という普遍的な課題に正面から取り組み続けている点が、今もますます注目されています。
これからも学術書・一般書・講演・教育活動などさまざまな形で、「日常に生きる身体性」のまなざしを育てていってほしいと願います。

改まった知識や難しい理論からではなく、誰もが関わる“からだ”と“環境”のつながりを、自分自身の行動や学びに役立てたい――そう思わせてくれる佐々木さんの取り組みは、きっと多くの人の日々をちょっと楽しく、豊かにしてくれることでしょう。

おわりに~わたしが感じた「佐々木正人さん」の印象

私自身は佐々木さんの本やインタビューを通して、「難しい理論を、やさしく、かつ奥深く伝える心意気」に心惹かれました。
彼の仕事には、「自分の目で見て、自分のからだで感じることを大事にしよう」と呼びかける温かな雰囲気があると感じます。
知識の押し付けではなく、小さな気づきを大切に積み重ねるスタイルに、品格と親しみの両方があるのだと思います。

これからも、佐々木正人さんの足跡をたどりつつ、“からだ”と“心”のつながりを見直していきたい、そう思っています。

※この記事は「私の経営者名鑑」の編集部へ寄せられた紹介記事

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