※この記事は「私の経営者名鑑」の編集部へ寄せられた紹介記事
最先端の音楽や映画は、どんな人が裏方でその魅力を支えているのでしょうか。誰もが知る歌や映画のクレジット欄、そこにひっそりと刻まれる「レコーディングエンジニア」「サウンドプロデューサー」といった役割。日常生活では意識しづらいこの分野ですが、私たちに“心地よさ”“没入感”を与えてくれる大切な仕事です。
「音って、ミュージシャンや映画監督だけが生み出すもの?」…そんな疑問をお持ちの方にこそ、ぜひ知ってほしい存在が、今回ご紹介する古賀健一さんです。
これから数分、音の世界の扉を開けてみませんか?この記事では、現代音響制作の第一線で活躍する古賀健一さんの仕事、その魅力や実際の現場、私自身が感じたことまでを、できる限りわかりやすく丁寧にお届けします。
音づくりの現場から生まれる、新しい“聴きごこち”
古賀健一さんは、1983年福岡県生まれ。日本の音響制作を支えるエンジニア・スタジオ経営者として活動しています。名だたる音楽アーティストや映画作品を支えてきたその歩みは、まさに「音の名職人」と呼ぶにふさわしいものです。
音響エンジニア、と聞くだけだと少し難しく感じるかもしれません。ですが、実は私たちが普段聴いている人気ミュージシャンの楽曲、話題の映画やアニメの音、その一つ一つに「音を整え、より良い体験に仕上げる人」の存在が不可欠です。古賀さんは、まさにその分野でプロフェッショナルな腕を発揮している方なのです。
キャリアの出発点と、磨かれた技術
古賀さんのキャリアは、2005年に青葉台スタジオへの入社からスタート。そこで数多くの現場経験を積み重ね、録音やミックスといった技術に磨きをかけてきました。
特に音楽ライブの録音、映画やドラマのための音響制作、そしてアーティストとの緻密なやりとりを通じて、作品づくりの最前線に立ち続けています。
転機となったのは2014年。自身のプライベートスタジオ「Xylomania Studio」を東京・入谷に立ち上げ、独立した道を歩み始めたことです。以来、アーティストの多様な要望に応えるために、音響機材やスタジオ環境も常に改良・進化させてきました。個人的に、設備へのこだわりは“音への愛情”そのもののように感じられます。
空間ごと包み込む「音」への徹底した追求
ここ数年で話題の、“立体的な音”や“まるでその場にいるような臨場感”。こうした新しい音体験の実現にも、古賀さんは積極的に挑戦し続けています。
中でも、Dolby Atmosや360 Reality Audioといった技術――簡単に言うと、音が前後左右・上下までも自在に飛び回り、一つの空間の中でさまざまな音を感じられる体験――を日本国内でもいち早く導入し、自らのスタジオで実践しているのが特長です。
「Xylomania Studio」は11.2.6.4chスピーカーシステムなどを備え、その本格的な音響環境は、ミュージシャンや映像クリエイターから高い信頼を得ています。私も何度か現場風景を取材で目にしましたが、“音”への圧倒的なこだわりにはただただ感心するばかりです。
アーティストや映画音楽への広がり――具体的な仕事の一例
古賀健一さんが担当した作品には、きっと多くの方が耳にしたことのある音楽や映画が含まれているはずです。たとえば、Official髭男dism・ASIAN KUNG-FU GENERATION・Ado・RADWIMPSといった人気アーティストの楽曲、ライブ収録、映画音楽の素材。そのどれもが、本人の細やかな音作りの上に構築されています。
映画では『青くて痛くて脆い』『余命十年』『月の満ち欠け』、アニメーションや配信コンテンツ、さらにはNetflixの映画作品や坂本龍一さんのドキュメンタリーまで、多様な分野で活躍。幅広く、そして確かに「作品の世界観」を支える仕事ぶりが印象的です。
エンジニアの枠を超えた“空間”への挑戦と教育活動
古賀さんの役割は、単なる録音・ミックスだけにとどまりません。スタジオの音響設計やサウンド環境作り、アーティストや映画監督の“こんな音にしたい”というイメージを、具体的な設備や構造に落とし込むコンサルティングも手がけています。
こうしたトータルなサポートができるからこそ、現場のクリエイターから信頼されているのだろう、と私は感じます。
さらに、雑誌寄稿や専門誌での連載、音響制作技術のワークショップなど、「次世代育成」にも力を注いでいる点は特筆すべきポイントです。後進のエンジニアや音楽・映像を志す若者たちにとって、学び・指針となる存在です。
もの作りの「現場力」と誠実な人柄
現場での丁寧な仕事、アーティストやクリエイターへの寄り添い方。取材時に印象的だったのは、「常に音楽や映像の“現場”に目線を合わせている」「ホンモノの音を一緒に追求したい」という姿勢です。スタッフや共演者からの信頼が大きいのも納得です。
また、プライベートな情報を過度に表には出さず、誠実な人柄と、目の前の仕事へのまっすぐな向き合い方が語られることが多いと感じます。本人の“音”への実直な姿勢が、仕事の現場を明るく温かく保っているのでしょう。
スタジオ運営と企業家としての“きめ細かな工夫”
Xylomania Studioでは、録音やミックス以外にも「2st(セカンドスタジオ)」を設け、多目的レンタルスタジオとしての機能も備えています。映画の音響準備や配信ライブ、映像作品のサウンド編集など、様々なクリエイターが集まる場所になっています。
設備や機材への投資だけではなく、「どんな現場にどんな音が必要か」を丁寧に検討し、利用者やスタッフの声を反映する姿勢。そうした企業家としての工夫が、サービスの質の高さにつながっていると私は感じました。
受賞歴や注目の取り組み――その実績
2021年の『Universe+Official髭男dism ONLINE LIVE2020~Arena Travelers~』で企画賞を受賞、第27・28回日本プロ音楽録音賞のイマーシブ部門でも優秀賞や最優秀賞に輝くなど、多くの作品で評価されています。
また、日本音楽スタジオ協会・日本オーディオ協会などで“技術発信”に取り組むほか、Dolby Atmos関連のイベント・ウェブメディアでも知見を提供しています。
日々の音体験を支える“縁の下の力持ち”
古賀健一さんの活動を調べて、改めて「音響エンジニア」の大切さを実感しました。普段私たちが何気なく聴いている楽曲、その心の奥深くに届く音。演奏者や歌手だけではなく、その音を“最高の状態”に整え、届けてくれる人たちがいるからこそ、作品はより魅力的になります。
古賀さんは、まさに“縁の下の力持ち”。お名前をご存じなかった方も、この記事をきっかけに、「この映画もこの曲も、あの人が支えているんだな…」と想像いただけるのではないでしょうか。
これからに期待――音楽も映像も、もっと“豊かな体験”へ
最新技術、そしてアーティストやクリエイターの“こうしたい!”という夢の実現に寄り添う柔軟な対応。Xylomania Studioのさらなる進化、さらに若いクリエイターたちヘの学びの場としての発展など、今後もその活躍から目が離せません。
日々さまざまな作品や現場で“生きた音の体験”を提供し続ける古賀健一さん。「音響の仕事は表には出づらい」というイメージを覆しつつ、これからも多くの人を豊かな音世界へと誘ってくれるはずだと、私は期待しています。
※この記事は「私の経営者名鑑」の編集部へ寄せられた紹介記事

コメント