※この記事は「私の経営者名鑑」の編集部へ寄せられた紹介記事
テクノロジーの進展とともに、教育や子育ての現場も静かに変わろうとしています。
「育児は愛情だけがすべて?」「最新技術の進化で本当に保育は良くなるの?」
そんな問いを感じたことはありませんか?
長年“現場”のリアルな悩みと向き合い、確かな技術力と行動力で保育の質的向上に取り組む人物がいます。
それが、今回ご紹介する大和田茂(おおわだ しげる)氏です。
保育士のかたわら、教育テック大学院大学の教授・研究者、さらにIT企業の第一線のエンジニア研究者としても活動する――。
多様な立場と経験を持ち、まさに保育とテクノロジーの「橋渡し役」として活躍してきた大和田氏。そのプロフィールと仕事ぶり、現場の声をもとにわかりやすく“人柄”まで紹介していきます。
保育士と研究者の顔を合わせもつ異色のキャリア――経歴と立ち位置
大和田茂氏は、テクノロジー分野と保育・教育の世界で磨いた知見を実務にも落とし込むことで評価されています。
まず注目したいのは、その経歴のユニークさです。大和田氏は東京大学大学院情報理工学系研究科で博士号(情報理工)を取得した後、国内有数の研究所であるソニーコンピュータサイエンス研究所(Sony CSL)でリサーチャーに。最先端のIT技術を追求する一方で、保育士資格も取得し、2020年から2024年3月まで実際に横浜の「くらき永田保育園」で保育士として働きました。
その後は、2025年開学予定の教育テック大学院大学の教授に就任予定。OCC教育テック総合研究所の上級研究員や大阪キリスト教短期大学幼児教育学科の客員教授も歴任されており、複数の教育機関で教鞭をとってきました。
加えて、IoTやAIなどの最新技術を駆使した現場支援ツール開発を多数手がけており、「実際の現場の困りごとをテクノロジーでどう良くできるか?」というテーマに終始一貫した姿勢で取り組み続けています。
“机上の理論”にとどまらない「現場主義」の徹底ぶり
大和田氏の最大の特色といえば、何といっても「現場主義」です。
多くのエンジニアや研究者が、保育現場の外から理論や道具を持ち込んで「これを使えば効率化できますよ」と提案しがちなのに対し、氏は実際に自ら保育士として職場に立ち、子ども達や保育士たちと同じ目線に立つことを選びました。
例えば、最初に開発した現場支援ツール「HoikuCam」は、保育士が日々大量に記録する必要がある園内写真の管理の負担を減らそうと考えて作られたものです。しかし、現場で何度もフィードバックを受けるなかで「音声認識」への心理的ハードルや現場独自のワークフローといった“現場ならでは”の問題に直面。これを「技術側が“分かったつもり”になって押し付けてはいけない」と一度立ち止まり、より現場に根ざした改善へと発展させました。
その後は自身が本格的に保育士となり、約4年間の現場経験を経て「VisRef」という保育実践の振り返り支援ツールへと発展。iPhoneやApple Watchを活用しつつ、記録動画をAIで分析することで、より負担の少ないかたちで「保育の質向上」につながる技術を生み出しました。
この「現場と問題意識の両立」は、利用現場や保護者、子ども、それぞれの声が反映されやすいだけでなく、道具が実際に使い続けられる“使いやすさ”として現れています。私としては、この「現場を見て知った現実から着実に考え直す」姿勢に、信頼感と共感を覚えます。
「保育テック」という新しい道~最先端技術の社会実装
“保育テック”という言葉をご存じでしょうか?
これは、大和田氏自身が自身の専門分野――情報技術(IT、IoT、AIなど)を保育の現場に生かしたい、という強い思いで作った造語でもあります。
たとえば同氏が開発に携わった「VisRef」は、固定カメラやスマートウォッチを使って記録した保育の一コマを、AI(人工知能)で客観的に評価するもの。これによって、ベテラン保育士の「勘」に頼ってきた部分を、定量的に見える化し、よりわかりやすく保育内容向上や指導につなげる狙いがあります。
また、「Kadecot(カデコ)」というスマートハウスのプラットフォーム技術や、子ども向けの玩具開発、インタラクティブな紙芝居、VR(仮想現実)を用いた保育空間の共同設計など、多彩な先端技術開発に携わってきた実績も印象的です。
これらはすべて「現場の困りごと」を起点に、保育士や保護者、子どもの負担軽減や安全・安心、楽しさ・学びをサポートすることを軸に据えています。“テクノロジー=難しい or 特別なもの”という既成概念を壊す、“役立てられる技術”の探求を貫いているのが氏の魅力だと感じました。
幅広い社会的活動~教育の最前線を支える
大和田茂氏は、開発や研究活動にとどまらず、社会全体で教育・保育をより良くしていくための幅広い活動を展開しています。
たとえば、教育テック大学院大学では教授として、社会人や現職教員向けの実践的なゼミ・演習を担当。
学生や現場の人たちと一緒に、「自分の経験や直感だけでなく、エビデンスや研究的観点をもって現実の課題を解決するためのスキル」を育てることに注力しています。
また、大阪キリスト教短期大学客員教授や、教育現場向けの講演、セミナー活動、さらには現場志向の教材・ツールの提供、学術団体や業界イベントへの参加や運営委員としても精力的に関わっています。
企業や他大学とも連携を重ねており、製造業の大手と共同で保育向けのシステムやIoT機器の実装に取り組むなど、最新技術を産業界のニーズと結びつける“橋渡し役”でもあります。
趣味の領域でも、音楽やものづくり、技術同好会を主催したり参加したりと、プライベートと仕事が一体化してしまうほど「現場と技術」を愛する姿勢には好感が持てます。
コミュニティ志向と知識還元の行動力
大和田氏は、自らの知見を抱え込まず積極的にオープンにし、幅広い人と交流することを大切にされています。Qiitaやnoteといった技術情報共有サイトで、保育現場や技術開発についての知見を公開。コミュニティ(「Hoikutech」「おうちハック同好会」など)の運営にも関わり、ITエンジニアや保育現場の人々が気軽に交流・相談し合える場をつくっています。
資金面でも、外部助成金を積極的に獲得し、研究成果を社会へ還元する努力を惜しみません。これらプロジェクトには、大学や自治体はもちろん、ビジネスの現場、ベンチャー領域、公益団体など多様なパートナーと協働する姿勢が表れています。
学術的・技術的な実績~役立つことへのこだわり
技術者、研究者としても実績豊富で、学術論文や著作も多数執筆。『Raspberry Piではじめるおうちハック』『実践GAN』『萌え家電 家電が家族になる日』などは、IT初心者~現場従事者まで幅広い層の支持を得ています。
プロジェクト各種作品の国際学会発表や論文掲載など、多角的なアプローチで教育・保育とテクノロジー双方の発展を下支えしている存在です。AIやIoT、VR、メタバースなど一見とっつきにくい技術を、いかに「安心・楽しい現場づくり」に変換できるか。そこに大和田氏の「役立てることへの情熱」を強く感じます。
さまざまな現場から評価される理由
私が特に印象的に感じたのは、大和田氏に対する現場や学生の信頼の言葉が多いことです。「一緒に子どもたちと遊び、現場の困りごとに耳を傾け、同じ目線で解決策を考えてくれる」「高い知識を持ちながらも、難しい話をせず丁寧に説明してくれる」とのエピソードには、温かい“現場愛”が伝わってきます。
また、IT業界や製造業、行政などさまざまな業界の人たちともフラットにつながれる柔軟な人柄や、失敗や試行錯誤を恐れず現場で一歩踏み込んで挑戦を続ける姿勢も、共感の輪を広げているように思われます。
こんな方に知ってほしい!今後への期待
「保育や教育の課題を感じている」「イノベーションより“確かな現場改善”が大事だと思う」「ICTやAIは難しそうで距離を感じる」「学生や現場の人間として“現実的な解決策”を学びたい」――そんな方々には是非、大和田茂さんの活動を知ってほしいと感じます。
今後は教育テック大学院大学を舞台に、保育現場と技術者、教育者と産業界がともに手を携え、未来の子育て・教育環境づくりをさらに前進させてくれることでしょう。
まとめ:現場の声をテクノロジーにつなぐ、温かく頼れる存在
ここまで紹介してきたように、大和田茂氏は「技術」×「現場」のかけ合わせで、優れた知識や技術を“実際に役立つ形”で社会に返すことに情熱を傾けてきた方です。
技術者であり保育士であり、教育現場のリーダーでもある。
その“多才な横顔”には、知識を分かりやすい形に落とし込み、難解なものを「みんなの味方」に変えてくれる柔らかな包容力と親しみやすさがにじんでいます。
私自身、子育ての当事者としても、こうした「わかってくれる」「背中を押してくれる」現場主義の研究者がいることに大きな勇気をもらっています。今後も新しいテクノロジーと子どもたちの未来を結びつけてくれる存在として、きっと幅広く支持されていくことでしょう。
※この記事は「私の経営者名鑑」の編集部へ寄せられた紹介記事

コメント