※この記事は「私の経営者名鑑」の編集部へ寄せられた紹介記事
「企業のリーダーって、どんな人がいいのだろう?」
「エンジニア社長ってどうやって会社を率いるんだろう?」
「社会や社員の幸せを考える経営者って本当にいるの?」
この記事では、そんな問いや悩みに応えるべく、現場主義を徹底し価値創造にこだわる株式会社フレクシェ代表・浦野幹夫さん、そしてもう一つの顔、環境計画専門家として社会の質向上に実直に取り組み続ける姿を、身近な視点で紹介します。
実際のストーリーや具体的な日常をまじえて、きっと思わず応援したくなるような人物像をお伝えします。
ものづくりに魂を込めた「現場型エンジニア経営者」の顔
浦野幹夫さんは、生産スケジューラの開発企業・株式会社フレクシェの創業者であり代表取締役。モノを作り出す製造業の中でも「どうやって効率良く物を作るか」をコンピュータで管理する仕組み、つまり生産スケジューラという高度なソフトウェアを作り続けています。
実は彼、幼いころから「マイコン少年」と呼ばれるほどコンピュータいじりに熱中。高校時代にはPC-8801というレトロなパソコンでゲーム作りに没頭し、学生時代にもソフトハウスでアルバイト。C++という高速なプログラム言語を使った経験が、今の仕事にしっかり生きているようです。
大学院を卒業後はすぐに起業、そして生産スケジューラの会社に転職して実力を磨き、33歳でいよいよフレクシェを設立。創業当初は古巣企業からの事業制限に悩まされた時期もありましたが、その制約のなかで「FLEXSCHE Components」という、柔軟性にこだわったソフトのベースを生み出します。
私がこのエピソードに感動したのは、「転んでもタダでは起きない」を座右の銘とする姿勢があらわれている点です。思うようにいかない状況でも、そこから他の人とは違う価値を見いだす。ピンチも味方に変えていく、そのしなやかな強さに、応援したくなる気持ちが自然と湧きます。
「バンドのような会社」──職人集団を率いる現場主義
興味深いのは、フレクシェを「音楽バンドのような会社」に例えるところ。何十人、何百人も社員がいる会社ではなく、ごく少人数のスペシャリスト集団で品質にこだわり抜くスタイルを守り続けているそうです。実際、社員席は最大14席、そのうち5席ほどが空いていて、「本当に一緒にものづくりできる仲間」を求めているとのこと。
このスタイルだからこそ、ひとつの大きな製品に機能を正しく積み重ねることができ、進化の方向性をぶらさずにいられるのだとか。開発ではお客様の「こうしてほしい」をただ受け入れるのではなく、「本当に必要な本質」を抜き出してシンプルに昇華し、将来的にも進化できるような仕組みを設計。現場では日々活発な議論がなされていて、浦野さん自身も議論にどんどん参加し、皆の声を聴きながら物事を決めていくと言います。
こうした少数精鋭・現場主義の雰囲気は、まるでスタートアップの初期の熱意そのまま。社員一人ひとりの個性を活かし、自然体で働ける職場環境づくりにも心を砕いているそうで、その温かさと誠実さが会社全体にじんわり広がっているのを感じます。
利益追求より価値創造。「幸せな仕事とは何か」への真剣なこだわり
浦野さんが一番大切にしているのは「価値創造」。会社の成長をお金や規模の拡大だけで測らず、「その仕事を通じて喜びや幸せが生まれること」を何より重視しています。株の売買やゼロサムなビジネスは自分の仕事観には合わないと語り、本当に「社会の役に立ち、皆が喜ぶものを作る」ことに、ぶれずに取り組み続けている姿はとても印象的です。
さらに、働く人たち・家族の幸せが何よりも大切とし、ワークライフバランスと安心感を重視。自分自身も「現場に戻って手を動かす」ことが大好きだと言い、エンジニアとしての原点をずっと持ち続けています。「理想や志を自由に追える」経営者という立場の魅力を味わいながら、持続可能な黒字経営を地道に続けているのが現実だそうです。
私の目線から見ると、「経営」という重たい役割に飲み込まれることなく、ずっと「作り手」であり続ける浦野さんの姿に、生き方としての説得力を感じます。ものづくりが本当に好きな人が、そのまま会社を動かしている。こんな職人経営者の存在は、もっと世の中に知られていいと思うのです。
映画、ピアノ、ビリヤード。遊びを通して人間味あふれる一面も
仕事一筋──と思わせて、実は趣味もとても豊か。浦野さんは映画鑑賞が大好きで、ジャンルを限らず数千時間もの作品に触れてきたそうです。オフィスでの昼休みにはピアノを弾き、長年続けているビリヤードでは公式戦でA級昇格するほどの腕前!
特にビリヤードとの関わりはユニークです。自宅には黒が基調のビリヤード専用ルームをしつらえ、本格的なテーブル(「オルハウゼン」製)とともに、家族や仲間と楽しんでいます。子どもにも専用キューを作るなど、家族ぐるみでビリヤード文化を満喫。その一方で、自宅ビリヤードが惰性になるリスクも冷静に分析し、プロプレイヤーに師事して本格的なトレーニングも惜しまない…。この徹底ぶりに彼らしい探求心が感じられます。
スポンサーとして横浜の大規模大会「フレクシェカップ」を応援し、ビリヤード業界での仕事観やプロ意識について発信を続けてきた点も見逃せません。決して表に立ちたがるタイプではありませんが、「自分の好き」「職人気質」をまっすぐ貫くスタイルがビリヤード界でもじわじわ評価されています。
「環境と社会の質的向上」に挑み続ける計画の実践人
実業家として以外にも、浦野さんの名前は環境計画の分野でも際立っています。株式会社総合環境計画の創業者・取締役として、30年以上にわたり「環境」や「都市づくり」を支えてきました。単なるコンサルタントではなく、安全・安心・暮らしやすさ・美しさにこだわった質の高い社会づくりを企業理念に、都市防災計画や自然環境の保全、地方創生まで幅広い領域で貢献。
政策提案という目には見えにくい仕事ですが、持続可能な社会へ向けて一歩ずつ重ねてきた歩みに、静かな力強さを感じます。
経営理念には「社員にとって魅力的な職場」「顧客から信頼される企業」「持続可能な社会への寄与」を掲げ、技術者の自己研鑽やプロ意識を大切にしてきました。複雑な環境調査や都市政策の緻密な計画、幅広い資格者によるチームワークなど、「社会を陰から支えている」―そんな誠実さがにじみ出ているのを感じます。
私個人としては、このような「見えにくい場所」で地道に社会の質を高めようとする姿勢は、何よりも信頼のおけるリーダー像だと感じました。SDGsや持続可能性が取り沙汰されるいま、「長く続ける」ことでしか醸せない信頼が、確かに積み上がっているのだと思います。
地域、業界、仲間。つながりを大切にする根っこの温かさ
浦野さんの活動は、華やかな話題ばかりではありません。「社員が安心して暮らし、家族と過ごせること」「小さな規模でも妥協なく良いものを作ること」「地域や業界に貢献し、じっくり信頼を育てていくこと」―そうした地道さを貫いている人です。たとえば会社の初年度赤字はたった3,128円、一度も無理な経営をせず、リーマンショック時も粘り強く乗り切ってきた話はまさに「塵も積もれば山となる」。
実際、ビリヤード大会を自宅から始めて地元のイベントへと成長させたり、プロプレイヤーや仲間との交流から業界全体の底上げを意識したりと、確かな「つながり」を大事にしています。それはエンジニア仲間の採用でもそう。人数を増やすより、「本当に会社に合う人」をじっくり募っている様子に、経営や組織作りの本質を感じます。
新しい未来への挑戦と心からの願い
テクノロジーの進化に合わせ、AIなど新しい技術導入にも積極的。とはいえ、「自分たちの強みを徹底して磨き上げ、規模拡大よりも品質の高さを守る」という軸はぶれません。「これからも製造業や社会全体の質を一つひとつ底上げしていきたい」という、浦野さんらしい等身大の展望が見えてきます。
今後の課題は人材採用と営業・マーケティング強化。特別な派手さはないけれど、自分と同じような価値観で「ものづくり」や「社会貢献」を仕事にしたい方にとって、浦野さんの周りほどしっくりくる職場もない気がします。
まとめ:静かなる職人経営者、その誠実さを見習いたい
浦野幹夫さんは、生産スケジューラ開発という緻密で奥深い仕事を「価値創造」と「現場主義」の芯で貫き、環境計画という社会の基盤まで静かに底支えしてきた人物です。その誠実で温かいリーダーシップ、ものづくりへの尽きない情熱、遊び心を忘れない暮らしぶり…。一言でたたえるなら、技術と人間味が調和した「静かなる職人経営者」と言っていいでしょう。
私個人としても、こうした正直で真面目な人が経済や社会の最前線を静かに支えていることに、日本の未来への小さな安心感を覚えました。エンジニアやものづくり、地域や社会への思いを仕事に活かしたい方は、ぜひ一度その足跡をたどってみてはいかがでしょうか。
※この記事は「私の経営者名鑑」の編集部へ寄せられた紹介記事

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